エッセイ


笑顔のゆうゆう亭


 大阪府・箕面、そこに「心のレストラン・ゆうゆう亭」がある。地域の障害者を受け入れ、人と人のつながりを大事にする運営で居心地の良いスペースを確立してきた。食材と手作りにこだわるメニューは時として採算を度外視したものだったが、客としてはうれしいものばかり。しかしこの不況、ご多分にもれず、いくら切りつめても経営は行き詰まってしまった。
 きっと店をたたむ方が簡単だったと思うのだが、経営者のDさんはこの暖かいスペースの存続を選んだ。営業時間を延長し、断腸の思いでメニューを減らし、スタッフも一新してこの一月に再スタートを切った。
 再オープン記念の日は店に縁の深い人々が集まっての大LIVEパーティ。次から次へとギターを弾き歌うミュージシャンたち。名前は売れていないが熱い心で歌うことはだれにも負けない。そんな彼らがDさんにエールを送る。お酒を酌み交わし、おしゃべりに花が咲き、笑いがあふれ、集まった人すべてがゆうゆう亭とDさんのこれからを祝福していた。
 前途はけして楽とは言えない。だがDさんのとびきりの笑顔を見ていると、きっと大丈夫、彼女を囲む仲間の輪があると感じる。
 月に一度はLIVEスペースにもなるゆうゆう亭。おいしいコーヒーと食事、そしてDさんの笑顔に会いに出かけてみませんか。
(西村ぴいこ)


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